仮想通貨

税率を上げないために~仮想通貨の節税戦略~

税率を意識した仮想通貨の利確戦略

こんにちは、テンです。
仮想通貨を利確する際に、税金のことが気になる方も多いのではないでしょうか。
あなたは、税制を踏まえて、きちんと戦略を立てていますか?

税金に不安を抱えながら仮想通貨のトレードをするのはイヤだ!!

「分からない」を訴える表情

そんな不安を抱いている方のために、今回は、税制をお得に乗りこなす仮想通貨の利確戦略をお伝えします。

【戦略1】年間の利益を20万円に抑える(住民税のみ要申告)

仮想通貨の節税で一番簡単なことは、利確額を年間20万円以内に抑えることです。

年末調整をされているサラリーマンは、給与以外の収入が20万円以内なら所得税(国税)の確定申告が不要です。
つまり、年間の利益を20万円以内に抑えるだけで所得税の負担増を回避できます。

ただし、課税関係に影響がないのは所得税(国税)のみです。
住民税は、20万円以下の利益でも申告が必要です。

この戦略1を取る場合、確定申告の時期になったら、市役所へ申告に行くことをお忘れなく。

  • 所得税(税務署)
    ・税率5%~45%
    ・年末調整済みの給与以外の収入が20万円未満の場合は申告不要
    ・所得が増えると段階的に税率が上がるので、税率を上げないように所得を抑えると良い。
  • 住民税(市役所)
    ・税率10%
    ・年収100万以内の人は課税されない(だから給与を100万円に抑える主婦が多い。)。

【戦略2】「事業所得」にすれば節税できるか?

仮想通貨は基本的に雑所得

仮想通貨の売買を「事業」として申告すれば税金が減らせるという意見がありますが、

ちょっと待ってください!!

国税庁の見解では、仮想通貨の売買は「雑所得」です。
この公式見解に反して、仮想通貨の売買が事業として認められるのは簡単ではありません。

かつて、「給与所得」or「事業所得」で争われた事件より、「事業」について最高裁の見解を引用します。

「事業」とは、自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ、反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務をいうものと解されている。(昭和56年4月24日最高裁判決)

たったこれだけの文章ですが、争ったポイントがめちゃくちゃ多いのです!
(裁判では、下線のパーツ、一つ一つに対して検討されています。)

この基準をベースに判断して、裁判に至っても「事業所得」と主張できるのなら、事業所得として申告してもいいかもしれません・・・が、国税と争うことは、サラリーマンの方にはおすすめできません。

国税に反発し、調査や裁判全てに対応していたら、長期間にわたって本業がおろそかになり、最悪、仕事を失うことになってしまいます。

  • 税務調査(数日~)
  • 裁判(最高裁まで争えば10年以上かかるケースもあり)

また、単に「事業所得」として黒字の申告するだけでは、特に税制上有利な点はありません(赤字なら他の所得を減らす効果がありますが…(^_^;))。
最高65万円の控除がある「青色申告」をして、はじめて節税効果が得られます。

つまり、サラリーマンにとって、仮想通貨の利益を「事業所得」で申告するメリットは相当少ないのです。

よって、サラリーマンの場合、仮想通貨の売買で出た利益は国税庁の見解どおり雑所得で申告することがベターです。

法人化で節税できるか?

では、副業ブームに乗っかって「法人化」するのはどうでしょうか。
中小企業の法人税は15%(+地方法人税4.4%)です。

税率だけをみると、所得税の税率が20%を超えている方は、法人化するメリットがあるように見えるかもしれません。

しかし!税率のみの比較で安易に法人化することはおすすめではありません

税金は、法人税(国税)以外にもありますし、法人から個人(自分自身)へ「役員報酬(給与)」を出さなければ自分自身が自由に使えるお金は得られません。

法人税の他にかかる費用

  • 設立・初期費用
    ※定款作成費用(5万~)、登録免許税(15万~)、会計ソフトや税理士導入費用(顧問料・決算費用)(株式会社の場合)
  • 法人県民税、法人市民税(年間7万1,000円/~)
    ※赤字でもかかります。
  • 法人事業税(黒字の場合)

もちろん、役員報酬は、給与と合算して所得税を計算することになります。
所得税の確定申告も必要となります。

よって、法人化もサラリーマンにはオススメしません。
そもそも、副業OKの会社でも、従業員自身が起業することを認める会社はほとんど無いのでは?
会社から完全に隠れてやるか、会社の役員に相談するなどの下準備が必要でしょう。

【戦略3】税率を上げない利確額とは ~利確額を計算する方法~

仮想通貨の利益は基本的に雑所得で計算します。
雑所得は、1月~12月の単年の利益に対して課税があります。
損失が出ても、給与所得等の他の所得と相殺する事はできませんし、損失を繰り越すこともできません。
あくまで単年の利益に課税されます。

1.所得税の税額表のチェック

所得と税率は次の表のとおりです。
所得は、給与所得と、雑所得(仮想通貨の利益)を合算した金額をあてはめます。

[table id=9 /]

2.自身の給与の「所得金額」と「税率」をチェック

自身の給与について、源泉徴収票から「所得金額」を確認します。

源泉徴収票から所得金額を確認する方法

「①給与所得控除後の金額」-「②所得控除の額の合計額」(1,000円未満切捨)

源泉徴収票の読み方

ここで確認した「所得金額」を、1の税額表の「課税される所得金額」に当てはめ、所得金額に応じた税率を確認します。

 

※国税庁のHPを使った検証方法はこちらで紹介しています。
(「2国税庁HP「確定申告書作成コーナー」の使い方」-「給与を入力する」)

https://gadgeinfo.com/asset-buildup/tax-calculation/

3.税率が上がらないギリギリの金額をチェック

1の税額表の、各税率が適用される上限額と、2で計算した「所得金額」の差額が、税率が変わらないギリギリの金額です。

税率表の読み方

上の図を参考に、各税率が適用される、最大値を確認してみましょう。
なんとなく仮想通貨で利確する金額の具体的な数字が思い描けたのでしょうか。

4.利確額の戦略を立てる

ここまでの手順で確認した利確可能額は、あくまでも昨年度同額の給与だった場合の金額です。

ほとんどの方は、前年給与より少しだけ増えるはずですが、都市部から地方へ転勤した場合は、地域加算がなくなり、給与が減ることもあります・・・(^_^;)

給与が増減する要因

  • 定期昇給(給料&残業単価UP)
  • 残業の増加(減少)
  • 業績によるボーナスの増加(減少)
  • 転勤に伴う地域加算の増加(減少)

これらの給与の増減を加味して、本年の利確額を決めていきます。

「課税される所得金額」の各税率の上限を1,000円でも超えると、その超える部分が、1段階高い税率になってしまうので、守りに入って計算することが得策です。

また、FXの収入があり、FXを総合課税で申告する場合はFXの所得金額も「所得金額」にプラスしなければなりません。

FXの確定申告

  • 総合課税→給与等他の所得と合算し所得金額に応じた税額を適用(税率5%~45%)
  • 分離課税→一律20%(所得税15%、住民税5%)

この項目の1~4に自身の給与をあてはめて、今年の利確額を計算してみてください。

戦略まとめ

仮想通貨の利確戦略

・20万円以下で利確する
・事業所得に該当する場合は開業届を提出する(認められるのはかなり難しい)
・雑所得の場合、税率が上がらない金額を意識して利確する

仮想通貨の利確に伴う税金に不安を感じている方へ、不安解消のお役に立てれば幸いです。